私たちは「スマートウェルディング®」のビジョンのもと、より高品質で安定した施工を実現するために、必要な装置やシステムの自社開発にも取り組んできました。これまで現場での使用実績を重ねながら改良を重ねてきた装置の中には、お客様からのご要望にお応えする形で販売に至ったものもあり、実際の現場で高い評価をいただいています。以下に、販売可能な装置をご紹介します。

汎用グラインダ式自動研削ヘッド

本装置は、エアシリンダーと摺動機構から構成される、簡便でコストパフォーマンスに優れた自動研削ヘッドです。グラインダーやサンダーなど、一般的な電動工具による研削作業は作業者への負担が大きく、また労災のリスクも伴いますが、本装置はそれらを軽減することを目的に開発されました。エアシリンダーにより一定の圧力で砥石を押し当てながら摺動させることで、目詰まりを抑えつつ安定した研削を継続できます。

一般的な自動研削装置は500~1,000万円程度かかることもありますが、本装置はセンサーなどの高度な機構を省いた設計としており、比較的安価に導入が可能です。

私たちは、比較的広範囲の研削作業に活用しています。

竪型ミルローラの自動研削
竪型ミルローラの自動研削
現地テーブルライナの自動研削
現地テーブルライナの自動研削

自動隅肉溶接装置

本装置は、長尺の溶接部に対して自動で溶接を行うために開発された専用装置です。既製のワイヤ送給装置を2台組み込むことで、2ヶ所を同時に溶接することが可能となり、全体の歪みを抑えながら高精度な仕上がりを実現します。製作する最大サイズや、お客様の仕様に応じて、オーダーメイドで製作しており、現場のニーズに即した柔軟な対応(溶接機や長さや幅など)が可能です。

私たちは、主に交換用ボイラパネルの製造に活用しています。

自動隅肉溶接状況
自動隅肉溶接状況
自動隅肉溶接装置イメージ
装置全体イメージ(8m用)

自動管磨き装置

本装置は、鋼管表面の黒皮を自動で除去するために開発された磨き装置です。市販のディスクグラインダを2台搭載し、パイプを回転させながら送給する構造により、安定した仕上がりを実現しています。比較的安価な装置にも関わらず、パイプの長さや径に制限されず、省スペースおよび軽量設計で設置場所を選びません。

標準の対応径はΦ34~Φ76.2mmで、私たちは主にボイラパネルの水管の下処理などに活用しています。

管磨き装置外観
管磨き装置外観
管磨き状況

小型水冷装置

本装置は、溶接トーチの冷却に使用する水冷装置を小型・軽量・堅牢化したモデルです。アタッシュケース型の筐体に収納されており、内部には容量2リットルのコンパクトなタンクを採用。全体として非常に軽量で、現場での持ち運びや設置も容易です。冷却には大風量ファンを搭載しており、サイズに対して十分な冷却性能を発揮します。また、冷却水の補充やメンテナンスもシンプルな構造で、扱いやすさに優れています。機動性と実用性を両立した、現場志向の水冷装置です。

私たちは、発電用ボイラの施工に活用しています。

小型水冷装置外観
小型水冷装置外観
溶接時のトーチ先端温度
溶接時のトーチ先端温度

現場ニーズに応える技術開発力

この他にも、当社では施工の現場ニーズに応じて、さまざまな装置を独自に開発・運用しています。ご要望に応じてご提供可能な場合もございますので、詳しくは「技術開発」ページをご覧ください。気になる装置や「こんなものはできないか?」といったご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。