
バイオマス発電設備の減肉対策
バイオマス発電は、木材や農作物の残渣、生ごみなどの生物由来資源(バイオマス)を燃料にして電力を生み出す発電方式です。再生可能エネルギーの一つとして、カーボンニュートラルやエネルギー自給率向上に貢献します。
現在、バイオマス発電は木質チップ、木質ペレット、パーム椰子殻(PKS)など多様なバイオマス燃料を利用して運用されていますが、設備は燃焼環境による腐食や摩耗により減肉といった課題を抱えています。私たちは、こうした課題に対して肉盛溶接技術を用いた補修・保護でお応えしています。
スクリューコンベヤの肉盛溶接
各種発電設備における燃料搬送・供給・排出・灰処理など、様々な工程で使用されるスクリューの製作・補修を承っております。高温・腐食性環境下でも長期間安定して稼働できるよう、用途に応じた材質選定と設計を行い、耐摩耗・耐食対策を施したうえで新規製作いたします。
バンカースクリューやリクレーマースクリュー、灰処理スクリューなど、多様な仕様に対応可能です。また、稼働後の定期点検、損耗部の補修・再生にも対応し、設備の安定稼働と保守コストの最適化をサポートいたします。




ボイラ火炉の耐食肉盛溶接
循環流動床ボイラにおいて、火炉壁や熱交換部に耐腐食性・耐摩耗性に優れた肉盛溶接を施すことで、設備の長寿命化と安定運転を実現しています。特に、プラスチック系廃棄物燃料に起因する塩化腐食や、流動砂によるブラスト摩耗といった過酷な環境下でも、高い耐久性を発揮し、補修頻度および、メンテナンスコストの低減に貢献します。
また、当社工場では、用途に応じた肉盛溶接管の製作に加え、耐摩耗プレートを用いたサイクロン等の製缶加工や、空気吹き出しノズルへの硬化肉盛溶接などにも対応。多様な部位に最適な加工技術を提供しています。





その他の溶接施工事例
当社では、他にも様々な機器への硬化肉盛溶接施工を行っています。
その一例として、鋼板の表面に硬化肉盛溶接を施した耐摩耗プレートを活用し、サイクロンやシュート、ケーシングなどの製缶加工も承っております。
詳しくは、耐摩耗プレートの紹介ページをご覧ください。
また、ロッド式加湿混錬機の混錬棒には、耐摩耗性に優れた材料を棒の内部に充填する「3D-Carb」工法を用いて肉盛溶接を施しています。
今後も、お客様の設備に最適な施工方法をご提案し、安定稼働と長寿命化に貢献してまいります。


サイクロンの減肉対策

シュートの製作

空気ノズル天面の当社工場施工状況


最適なソリューションをご提案
「このような部品にも対応可能か?」といったご相談も、喜んで承ります。摩耗や腐食でお悩みの部品や設備には、最適なハードフェイシングソリューションをご提案させていただきます。また、お客様の仕様や要件に合わせた各種製品も豊富にご用意しております。どんなことでも、お気軽にお尋ねください。
