
WAの豊富な実績とノウハウをもとに溶接ワイヤは設計されており、耐摩耗・耐熱・耐食といった過酷な条件下でも確かな性能を発揮します。
お客様の多様なニーズにお応えする、厳選された溶接ワイヤをご紹介します。
1. 耐摩耗溶接ワイヤ
HC-O
オーステナイト系マトリックス中に、クロム炭化物を析出させた高クロム鋳鉄系の材料です。激しい摩耗や中程度の衝撃を受ける部品に適しており、標準的な耐摩耗材料として広く使用されています。溶接ビードには割れが発生しますが、そのまま使用できます。シールドガスが不要なセルフシールドアーク(ノンガス)溶接材料で多層盛を実施する場合は下盛溶接が必要です。
- ワイヤ径 :Φ1.2mm,Φ1.6mm(他のワイヤは応相談)
- スプール :15kg
- 硬度 :58 – 64 HRC (3層溶接後)

HC-E
上記HC-Oの被覆アーク溶接棒です。
- ワイヤ径 :Φ3.2mm,Φ4.0mm
- ケース :5kg
- 硬度 :60 – 63 HRC (3層溶接後)

CNV-O
複合炭化物を高濃度で含有する合金添加物を配合した高クロム鋳鉄材料です。600℃までの高温環境や、過酷な摩耗条件下でも優れた耐摩耗性を発揮します。2〜3層以下の肉盛溶接に適しています。溶接ビードには割れが発生しますが、そのまま使用できます。シールドガスが不要なセルフシールドアーク(ノンガス)溶接材料で多層盛を実施する場合は下盛溶接が必要です。
- ワイヤ径 :Φ1.6mm(他のワイヤは応相談)
- スプール :15kg
- 硬度 :65HRC (3層溶接後)

ROBODUR K 600
マルテンサイト系の溶接金属中に細かく分散した硬質炭化物が含まれており、耐摩耗性・摩擦抵抗・耐衝撃性に対し最適なバランスを実現しています。高い耐摩耗性を持ちながらも、割れの発生を伴わない優れた特性を備えた溶接ワイヤです。450℃までの高温環境下まで使用でき、下向き、水平、水平垂直、垂直上向きの姿勢での溶接用に設計されています。
- ワイヤ径 :Φ1.2mm,Φ1.6mm
- スプール :15kg
- 硬度 :52 – 57 HRC (1層溶接後),54 – 60 HRC (3層溶接後)
- ガス :混合ガス(Ar:80%+CO2:20%)

2. 耐食溶接ワイヤ
TETRA S 307-G
ガスシールドアーク溶接用のルチル系フラックス入りステンレス鋼ワイヤです。
優れた吸湿耐性と美しいビード外観を備え、高い浸透性と生産性を両立。X線による非破壊検査でも高い健全性が得られます。309に比べMo含有量が多く、耐衝撃性が向上しています。
- ワイヤ径 :Φ1.2mm,Φ1.6mm
- スプール :15kg

AX-625 / AX-2.4831
インコネル625相当材料のニッケル基合金で、優れた耐食性と高温強度を兼ね備えています。特に耐酸化性や耐海水腐食性に優れ、過酷な化学環境や高温環境でも優れた性能を発揮します。広範な温度域での機械的強度と靭性が高く、化学プラントや航空宇宙分野などの厳しい条件下での部品に適しています。
- ワイヤ径 :Φ1.2mm(他のワイヤは応相談)
- スプール :15kg
- JIS規格 :Z3334 SNi6625
- AWS規格 :A5.14 ERNiCrMo-3
- 使用ガス :Ar100%
Alloy-C22 / AX-2.4602
ハステロイC-22相当品材のニッケル・クロム・モリブデンを主成分とする耐食合金で、極めて優れた耐酸化性と耐孔食性を持ちます。強い塩素化環境や硫酸など腐食性の高い化学薬品にも耐え、高温から低温まで幅広い温度範囲で安定した性能を発揮します。化学プラントや石油精製装置など、過酷な腐食環境下の部品に最適です。
- ワイヤ径 :Φ1.2mm(他のワイヤは応相談)
- スプール :15kg
- 使用ガス :Ar100%
お客様のニーズに合わせた最適なワイヤをご提案します

上記はほんの一部です。当社では、お客様の具体的な用途や溶接条件に合わせて、最適な溶接ワイヤを選定し、ご提案させていただきます。お気軽にお問い合わせください。