
火力発電設備の減肉対策
火力発電は、石炭・石油・天然ガスなどの燃料をボイラで燃焼させ、その熱で発生した蒸気によってタービンを回して電力を生み出す発電方式です。中でも石炭火力発電は、燃料調達の安定性から現在も幅広く利用されていますが、ボイラ、ミル、ダクト、シュートといった設備は高温・高圧・粉じん環境にさらされ、摩耗や腐食が避けられません。そのため、設備の長寿命化やメンテナンス期間の短縮が重要な課題となっています。
当社は、こうした損耗部品を肉盛溶接によって再生・長寿命化し、交換コストの削減と資源の有効活用、さらに環境負荷の低減に貢献しています。
微粉炭機の硬化肉盛溶接
微粉炭機はボイラの補機であり、ボイラの稼働に必要な機器のひとつです。私たちは創業当初から、粉砕ローラと粉砕テーブルの再生に取り組んできました。
また、微粉炭機には偏心軸、ローラーシールカバー、ケーシング、偏流板など、摩耗しやすい構成部材が多く、それらの耐摩耗対策や補修は重要なメンテナンスの一環です。
これらの寿命は、単に微粉炭機の型式によるものではなく、運転環境や石炭の状態などによっても大きく左右されます。
私たちは1基1基の状態を点検し、適切な溶接材料や積層方法を検討して再生することで、設備の長寿命化に貢献します。



ローラとテーブルの同時施工










ボイラ火炉の耐食肉盛溶接
当社では、CB・SC・USCといった各種ボイラの火炉壁に対し、耐腐食性に優れた肉盛溶接を施すことで、長寿命化と安定稼働を実現しています。高温・高圧の過酷な環境下でも確かな耐久性を発揮し、設備の信頼性向上に貢献します。さらに、起動バーナー部や層中管向けの肉盛溶接管の製作も行い、耐摩耗・耐腐食性能を強化。各種プラントの運用効率を高め、メンテナンス負荷の低減にも寄与します。
火炉壁や過熱器管では、硫化腐食・溝状腐食、エロージョン、熱疲労き裂などの損傷が発生します。ボイラ火炉内各所のさまざまな劣化に対し、当社は最適な肉盛溶接技術で対応しています。











その他の溶接施工・診断事例
Welding Alloys Groupでは、さまざまな設備に対応する耐摩耗製品をご提案しています。さらに、現地での安全かつ高品質な施工を実現するため、専用の自動溶接システムや計測装置を社内で開発・導入しています。また、ベアリング診断サービスにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。




最適なソリューションをご提案
「このような部品にも対応可能か?」といったご相談も、喜んで承ります。摩耗や腐食でお悩みの部品や設備には、最適なハードフェイシングソリューションをご提案させていただきます。また、お客様の仕様や要件に合わせた各種製品も豊富にご用意しております。どんなことでも、お気軽にお尋ねください。
