溶接材料販売

溶接材料とは、金属を接合したり、表面に新たな特性を付与したりする溶接作業において不可欠な材料の総称です。単に金属同士を繋ぎ合わせるだけでなく、溶接部の強度、耐久性、耐食性、耐摩耗性といった様々な性能を左右する、極めて重要な役割を担っています。

WAの豊富な実績と技術ノウハウをもとに設計された溶接ワイヤは、耐摩耗・耐熱・耐食などの過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。

お客様の多様なニーズに応えるため、用途に応じて厳選した各種溶接ワイヤをご紹介します。当社では、お客様の具体的な用途や溶接条件に合わせて、最適な溶接ワイヤを選定し、ご提案いたします。導入前にサンプル(ワイヤ等)の貸し出しや溶接試験を行い、性能をご確認いただくことも可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

溶接材料の分類

レーザークラッディングワイヤ

AM用溶接ワイヤ

溶射用材料

高Ni基溶接材料

コバルト基溶接材料

ステンレス溶接材料

耐摩耗溶接材料

Welding Alloysの溶接材料

レーザークラッディングワイヤ

当社のレーザー用クラッディングワイヤは、ポロシティの発生を最小限に抑え、ヒューム排出量とスパッタを極めて少なくしたクリーンな溶接ビードを生成します。精密な化学組成と低希釈率を組み合わせることで、優れた溶接性を備えたクラッディングアプリケーションにおいて優れた結果をもたらします。

AM用溶接ワイヤ

当社の AM へ適用可能な GMAW ワイヤは通常ラインナップに含まれています。ここでは、AMへの適用実績があるワイヤのラインナップを示します。

溶射用材料

溶射用材料は、摩耗を受ける部品の浸食、摩耗、腐食を防止するために開発された材料です。重要な部品の寿命を延ばし、スラグの発生を効果的に低減することで表面洗浄の必要性を最小限に抑え、複雑な形状にも短時間で適用できます。腐食性ガス、塩分、高温への長時間曝露にも耐えることができ、摩耗の影響を受けるボイラーパネル、容器、ノズルなど、幅広い用途に適用できます。

高Ni基溶接ワイヤ

AX-625 / AX-2.4831

インコネル625相当材料のニッケル基合金で、優れた耐食性と高温強度を兼ね備えています。特に耐酸化性や耐海水腐食性に優れ、過酷な化学環境や高温環境でも優れた性能を発揮します。広範な温度域での機械的強度と靭性が高く、化学プラントや航空宇宙分野などの厳しい条件下での部品に適しています。

  • ワイヤ径 :Φ1.2mm(他のワイヤは応相談)
  • スプール :15kg
  • JIS規格  :Z3334 SNi6625
  • AWS規格 :A5.14 ERNiCrMo-3
  • 使用ガス :Ar100%

Alloy-C22 / AX-2.4602

ハステロイC-22相当品材のニッケル・クロム・モリブデンを主成分とする耐食合金で、極めて優れた耐酸化性と耐孔食性を持ちます。強い塩素化環境や硫酸など腐食性の高い化学薬品にも耐え、高温から低温まで幅広い温度範囲で安定した性能を発揮します。化学プラントや石油精製装置など、過酷な腐食環境下の部品に最適です。

  • ワイヤ径 :Φ1.2mm(他のワイヤは応相談)
  • スプール :15kg
  • 使用ガス :Ar100%

コバルト基溶接材料

STELLOY ワイヤの特長
当社の製品には、1、6、12、21、25 の 5 グレードがあり、MIG 溶接(GMAW)、TIG 溶接(GTAW)、レーザー溶接など、さまざまな溶接プロセスに対応できるように設計され、幅広い用途での多様性を確保しています。
高度な配合により、実質的にスラグが発生せず、ケイ酸塩残渣も最小限に抑えられます。これにより、層間清掃が減り、多層溶接が容易になります。そのため、重要なアプリケーションにおいて生産性と効率を向上させます。
STELLOY ワイヤは、優れたアーク安定性、高い溶着速度、および最適化された融合特性を提供し、低減されたポロシティ(気孔)、および最小限の溶接後仕上げで、高品位な溶接を実現します。これらのことから、当社のコバルト基溶接材料は、精度、耐久性、効率を必要とする産業において採用されています。

ステンレス溶接材料

ステンレス溶接用ワイヤ

当社のワイヤは、以下の6つのサブカテゴリーに分類されます。ステンレスワイヤは、化学分析と機械的特性を精密に制御できるため、高い運用柔軟性を提供します。これには、フェライト量の調整能力も含まれます。

・ソフトマルテンサイト系ステンレス鋼
・オーステナイト系およびスーパーオーステナイト系ステンレス鋼
・二相系およびスーパー二相系ステンレス鋼
・耐熱ステンレス鋼
・補修・メンテナンス用オーステナイト系ステンレス鋼

フェライト系およびマルテンサイト系ステンレス溶接材料

マルテンサイト系ステンレス鋼(Cr 含有量 12%以上)は、優れた耐熱疲労性および耐食性を有しており、高温下での金属同士の摩耗が生じる環境に最適です。製鋼および鍛造プロセスにおいて、鋳造、圧延、成形などの工程で幅広く利用されています。さらに、窒素(N)、バナジウム(V)、タングステン(W)、コバルト(Co)などの元素を添加することで、これらの合金の高温特性と耐食性を向上させることが可能です。

耐摩耗溶接材料

HC-O

オーステナイト系マトリックス中に、クロム炭化物を析出させた高クロム鋳鉄系の材料です。激しい摩耗や中程度の衝撃を受ける部品に適しており、標準的な耐摩耗材料として広く使用されています。溶接ビードには割れが発生しますが、そのまま使用できます。シールドガスが不要なセルフシールドアーク(ノンガス)溶接材料で多層盛を実施する場合は下盛溶接が必要です。

  • ワイヤ径 :Φ1.2mm,Φ1.6mm(他のワイヤは応相談)
  • スプール :15kg
  • 硬度   :58 – 64 HRC (3層溶接後)
HC-O

HC-E

上記HC-Oの被覆アーク溶接棒です。

  • ワイヤ径 :Φ3.2mm,Φ4.0mm
  • ケース  :5kg
  • 硬度   :60 – 63 HRC (3層溶接後)
HC-E

CNV-O

複合炭化物を高濃度で含有する合金添加物を配合した高クロム鋳鉄材料です。600℃までの高温環境や、過酷な摩耗条件下でも優れた耐摩耗性を発揮します。2〜3層以下の肉盛溶接に適しています。溶接ビードには割れが発生しますが、そのまま使用できます。シールドガスが不要なセルフシールドアーク(ノンガス)溶接材料で多層盛を実施する場合は下盛溶接が必要です。

  • ワイヤ径 :Φ1.6mm(他のワイヤは応相談)
  • スプール :15kg
  • 硬度   :65HRC (3層溶接後)
CNV-O

ROBODUR K 600

マルテンサイト系の溶接金属中に細かく分散した硬質炭化物が含まれており、耐摩耗性・摩擦抵抗・耐衝撃性に対し最適なバランスを実現しています。高い耐摩耗性を持ちながらも、割れの発生を伴わない優れた特性を備えた溶接ワイヤです。450℃までの高温環境下まで使用でき、下向き、水平、水平垂直、垂直上向きの姿勢での溶接用に設計されています。

  • ワイヤ径 :Φ1.2mm,Φ1.6mm
  • スプール :15kg
  • 硬度   :52 – 57 HRC (1層溶接後),54 – 60 HRC (3層溶接後)
  • ガス   :混合ガス(Ar:80%+CO2:20%)
ROBODUR K 600

お客様のニーズに合わせた最適な溶接材料をご提案します

上記はほんの一部です。当社では、お客様の具体的な用途や溶接条件に合わせて、最適な溶接ワイヤを選定し、ご提案させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

なお、本ページに掲載していない他の溶接材料につきましては、下記のページをご覧いただけますと幸いです。